今回ご紹介するのは、オーストリアの歴史、文化、社会、経済、地理などあらゆる分野についてのキーワードを集めた大辞典です。これ、私が「オーストリア散策」のコンテンツを書くときの基礎資料としていつも活用している1冊なんですよ。
この本はオーストリアの歴代大統領・首相・大臣のリスト、州議会の政党別議席数の推移、オーストリアのオリンピックでのメダル獲得数の一覧、大地震の年表、第1次世界大戦後のケルンテン州の地域別・帰属国家選択住民投票の結果、ハプスブルク家やバーベンベルク家だけでなく地方豪族をもカバーした家系図といった、かなりマニアックなデータまで詳しく載っています。また、巻末には16ページほどにわたってオーストリアの地図(全体と州別)もついています。そんなわけで、何かを調べるときの資料としてだけではなく、徒然なるままにオーストリアを知るためのちょっとした読み物にもなります。
また、この本は私が買ったとき第1巻と第2巻を合わせて約4万円ほどしましたが、そこに書かれている内容は、aeiouというオーストリアの歴史サイトを訪れると無料で読むこともできます。しかもaeiouには英語のページもあります。
なお、この本は時々改訂によって表紙も変わっているようです。私が買ったときは上の写真のように紺色の表紙でしたが、2006年8月現在で発行されているものは赤い表紙です。
それと、個人的には著者の中にBambergerという苗字の夫妻がいることにちょっと関心をもっています。ニーダーエスタライヒ州のシュタイアーという都市(人口約4万人)にSchloss Banberg(バンベルク城)というお城があったのですが、この2人のBambergerさんたちはその城の主だったバンベルク家の一族の末裔なんでしょうか?
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