オーストリア散策書棚 > No.26
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ハプスブルク家の食卓
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ハプスブルク家の食卓


出版元 集英社 初版 2002年1月30日
著者 関田淳子 体裁 25cm×21cm
ページ数 262ページ


目次

はじめに - p.4
第一章 皇帝たちの食卓 − p.10
ハプスブルク家の夜明け 中世オーストリアの食卓事情 
メロンを食べて死んだ皇帝 フルードリヒ3世 
ブルゴーニュ宮廷の食卓で マクシミリアン1世 
過食症の皇帝 カール5世 
重視された晩餐会での規則 フェルディナント1世 
香辛料で膨らむ宮廷の食費 マクシミリアン2世とルドルフ2世 
精進料理を守った皇帝 レオポルト1世 
活力の元は特性スープにあり マリア・テレジア 
ふくらむ軍事費、細る食費 フランツ2世 
統治力はなくてもグルメな皇帝 フェルディナント1世 
ひとりだけのさびしい食卓 フランツ・ヨーゼフ 
ケーキとダイエットの間で 皇妃エリザベート 
肉が食べたかった最後の皇帝 カール1世 
ハプスブルク家の飲み物

第二章 宮廷料理の舞台裏 − p.152
ウイーン宮廷料理の成り立ち 
宮廷台所で働く料理人たち 
食材の調達とその管理

第三章 華麗なるウィーン宮廷菓子 − p.174
その歴史 
ハプスブルク家の甘い物好き

第四章 栄華の象徴 食器と銀器の饗宴 − p.211
磁器・ガラス器
銀器
食卓クロス類

あとがき - p.259



ひとこと


ハプスブルク家の皇帝や皇后たちが食べた料理の数々について、実際のレシピーを交えながら紹介している本です。以前テレビで紹介されたマリア・テレジアの必殺スープのほか、シシーが好んだスミレのシャーベットをはじめとする様々なデザートの作り方も出てますよ。実際にこうしたメニューを作って食べてみるのもよい歴史の勉強になるでしょうね。

また、皇帝の食べ残しが横流しされて商売のネタになったという愉快なエピソードなどもけっこう楽しめます。個人的にはシシーの食べかけのパンなんかがマニアの人にすごい高値で売れそうに思いましたけど、この本によるとマトモな神経の市民だけが宮廷の食べ残し料理を買い求めていたようです。19世紀のウィーンにはまだそれほどヘンタイがいなかったんですね。



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