オーストリア散策書棚 > No.11
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Linzer Raetsel-Buch
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リンツのなぞなぞブック

出版元 Bibliothek der
Provinz
初版 1990年
原本 1835年発行 体裁 A5版
ページ数 約80ページ


概要


1835年にオーストリアのオーバーエスタライヒ州リンツ市で発行された、なぞなぞの本の復刻版です。副題として「寝ているネコを起こすな」というひとことも書いてあります。掲載されているなぞなぞの数は全部で361個になります。また、鳥、鳥かご、およびネコの絵のカード(下の写真)が28枚付録としてついています。「寝ているネコを起こすな」というのは、このカードゲームの名前と思われます。

付録のカード


ひとこと


私はこの本の存在自体が、なぞなぞよりも謎だと思っていますが。子供向けにできた本のようなのですが、そのなぞなぞの難しさといったらハンパじゃありません。古い字体で読みにくいのですが、下に参考として21番と22番の問題を示します。21番は「前は波頭のようで、真中は子羊みたいで、後ろは三日月のようなものはな〜んだ?」で、22番は「人がするとき、すでになされてながらなされていないものは何?」という問題です。それで、21番の答えは「おんどり」、22番の正解は「手を乾かすこと」だそうです。延々こんななぞなぞを出されるとは、昔のオーストリアの子供もずいぶん迷惑したことでしょう。

なぞなぞの原文

もうひとつの謎は、付録のカードです。ネコが2枚、鳥が20枚、空の鳥かごが4枚ついています。なんでなぞなぞの本にこんなカードがついているのか、わかりません。また、どうやって遊ぶのかも不明です。本の中には説明がついているのですが、今のところ旧書体を読むのが面倒で、目を通していません。わかり次第、ご紹介することとしますが、なぞなぞに輪をかけて難しい遊びだという予感がします。もっと肩のこらない遊びは考えつかなかったのでしょうか?



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