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オーストリアの陶磁器



白磁器コレクション


ウィーンはマイセンの次に古い西洋白磁器の窯が開かれた町。今回はその中からアンティーク2品と新品2品をご紹介です。

-ウィーン窯とアウガルテン製陶所の小史-

17世紀に東インド会社を通じてもたらされた中国や日本の磁器は、当時の欧州で大人気になりました。そして1707年、ザクセンのアウグスト王(けっこうロクでもない王)に雇われた錬金術師ベドガーが磁器のサンプル作りに成功しました。商魂逞しいアウグストはさっそく一儲けを企んで王立製陶所の設立を発布、こうしてのちにマイセンと呼ばれる窯が誕生しました。

その後アウグスト王は磁器の製造技術が流出するを防ぐため、ベドガーを軟禁します。しかしその目を盗んでオランダの軍人デュ・パキエが陶工を連れ出し、ハプスブルク家のカール6世の許可を得てウィーンに製陶工場を開設(1718年)しました。欧州で2番目に古い伝統をもつ白磁器にしてはなんだか詐欺っぽいスタートですが。

もっとも、この事業は思ったほど利益が出なかったので、1740年にマリア テレジアがウィーン窯を買い取って王立製陶所とすることに。それからウィーンの白磁器はいったん全盛期を迎えるのですが、1780年に女帝がなくなると衰退してゆきました。

それから長い時を経てハプスブルク王朝も崩壊したあとの1924年、この窯はアウガルテン宮に移され、再び火が灯りました。2004年にはなんだか不渡りを出したらしいのですが、今でもアウガルテンの白磁器はしっかり販売されてるのでご安心を。



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ウィーン窯1 ウィーン窯2 アウガルテン1 アウガルテン2




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