「翠泉」の食事は「なるべく地産地消」というのをモットーとしています。曖昧に「なるべく」と言ってるところはご愛嬌ですが。そしてこの日の料理は、初っ端が熊本産の筍(初物)でした。味のほうは京風で、とてもおいしかったです。
先付けでは、節分の余韻がまだ残る時期ということで手前に鰯、梅の形の蓋の器には大豆、そして上の升には鬼のお面となっていて、下の升には春を思わせる菜の花料理が入っていました。またこの先付けには、厄払いの神矢とおみくじもついていました。なんだか楽しい感じです。
その後は椀物(素材はとても新鮮、とろみには片栗粉じゃなく葛を使用)、お造り(梅の枝のすぐ下には野菜を切って作った鶯あり)、鴨南蛮蕎麦(蕎麦はトリュフ入りオリーブオイルでパスタ風にアレンジ、ネギは群馬の下仁田産)、焼き物(皮がカリカリで香ばしい鱒とチーズの燻製)、煮物(丹波産猪と葉ごぼう)、雑炊(自家製からすみ入り)と続きました。どれもおしかったし、意欲も満々の勢いのある料理という感じでした。
また、ラストのデザートのあとには、バレンタイン直前ということで料理長から自家製チョコレートのプレゼントがありました。
朝食ではメインのおかず9点セットが、5年前の「志摩観光ホテル」の和朝食を思わせるような雰囲気でした。また、選べる1品はクエの煮付けで、これは思ってたより大きく、味は濃い目。一方、湯豆腐は出汁つゆが濃さも味わいも最善の匙加減でした。そして味噌汁は猪肉入りで丹波らしく、鶏のお粥はとても優しい味でした。以上の中で特によかったのは湯豆腐、味噌汁、お粥です。
あと、食後のコーヒー(無料)はロビーでセルフサービスにて淹れられ、味は普通でした。また、ロビーの冷蔵庫には井村屋の小豆バーとハーゲンダッツ(これも無料)が入っていました。
以上、今回の夕食は全体として期待以上のものでした。宿泊料とトータルで見たコストパフォーマンスもよく、また泊まりたいと思える宿でした。
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