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中距離交通1
プフェンダーとチロルのインスブルックを結ぶ約200kmの中距離交通には、左の絵の乗り物が使われることになっています。これ、まるで市電のように見えますが、実はロープウェイです。こんなに長いケーブルに重い市電車両を吊るすのは物理的に無理という気もしますが。スピードの面でも、素直に地上を走る鉄道のほうがずっとマシかでしょう。
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中距離交通2
プフェンダーとバイエルン王国の首都ミュンヘンを結ぶ交通には、ロープウェイよりももっと現実的な飛行風船が使われることになっています。しかし、これは乗船できる定員が少なすぎですね。こんなので採算は合うのでしょうか?また、この飛行風船には舵を取る道具もついていませんから、風向き次第ではイタリアにでもスイスにでも飛んでゆきそうです。たぶん昔ながらの馬車にしたほうがよっぽど早く確実にミュンヘンに辿り着けたと思います。
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遠距離交通
ミュンヘンよりも遠いところに行く交通手段としては、左の絵にある蒸気機関車が使われることになっています。これならスピードも輸送量も文句ないでしょう。ただ、この蒸気機関車の行き先が「火星」となっているところは、いくらなんでも遠すぎです。それに、火星から来る列車のほうは「(オーストリア・ハンガリー帝国の)プフェンダー行き」とかなり具体的に行き先を絞っているのに対し、プフェンダー発の列車のほうは単に「火星行き」となっているだけで、その惑星のどこらへんに着くのかはまったく不明。実に大雑把で無責任です。
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地上の光景1
空中の状況は大変すごいのですが、地上のほうは全然すごくありません。これだけ外国や宇宙との交通網が充実しているにもかかわらず、プフェンダーにいるのは地元の民族衣装に身を包んだ田吾作ばかりなのですから。火星人の観光客や外国人の姿はまったくありません。
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地上の光景2
道路は全然舗装されてなくて、のちの20世紀にオーストリア中で溢れかえることとなった自動車もゼロ。予想は見事に大ハズレですよ。また、車がないおかげで、「アルプスカモシカのミルク、販売中」という看板の前にいる売り子らしき少年は、呑気に道の真ん中で寝そべっていますよ。牛も負けずに道で通せんぼです。地上の生活は前近代的なまま放置と考えられていたのですね。まあ、技術の進歩より人間の進歩が遅いという点は、あながちハズレともいえませんけど。
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地上の光景3
インスブルック、ミュンヘン、火星とあちこちに交通網を張っている割りに、プフェンダーは寒村そのもので、駅舎らしき建物も見当たりありません。施設といえば、山の中腹に質素な「プフェンダーホテル」が1つ開業しているだけです。
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地上の光景4
この看板には、「保険をかけてない人のみ、(山から)転落はご自由に」と書いてあります。保険会社が保険金を払いたがらないという点は、見事に未来を的中させていますね。科学技術の発達に反比例して企業のモラルが後退するのを見破っていたところはさすがです。
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