ザルツブルクが単なる田舎町から「北のローマ」に変身する転機を作った、ヴォルフ・デートリヒ大司教のことに、かなりのページを割いています。さらに、この町に生まれたモーツァルト、そしてモーツァルトを冷遇したおかげで意地悪扱いされたコロレド大司教などのエピソードも交えながら、著者は自分のとらえたザルツブルク像を親しみやすい文章で描写。決して難しい歴史を書いた本ではありません。ちょっと気分転換に読める感じの本です。最後の18ページにはザルツブルクの町の年表と市内の名所や建築物の説明も載っています。また巻頭にはザルツブルクの名所のあれこれが、22ページにわたる写真で紹介されています。
|