オーストリア散策書棚 > No.07
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アルプスの谷に亜麻を紡いで
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アルプスの谷に亜麻を紡いで

出版元 筑摩書房 初版 1986年3月
著者 舟田 詠子 体裁 A5版
備考 絶版と判明 ページ数 300ページ


目次

アルプスの谷間に声が聞こえる -- p.3
第1章 ヨゼファおばあさんの半生と学生時代 -- p.22
第2章 世紀を超えて − テレジアおばあさん -- p.88
第3章 女と仕事 -- p.114
第4章 ザーラッハ・600年の歳月 -- p.154
第5章 1960年代・進歩への懐疑 -- p.178
第6章 村人となったクリスチーネ先生 -- p.200
第7章 2人の貯金 ボルツァーノ -- p.216
第8章 元ナチス親衛隊員フランツの挫折と再起 -- p.257
そうだ、それがわれわれの人生だった -- p.289


ひとこと


帝政時代の末期から現代における、オーストリア・東チロル地方のマリア=ルカウ村の人々の暮らしを丁寧に書きつづった本。学生時代の後輩に勧められて買いました。戦争に翻弄され、経済の近代化やものの考え方の自由化に戸惑いながらも、自分なりにそれを受け入れて前に進もうとする村人のたくましさには、共鳴できます。でも、ところどころちょっと悲しいかも。

この本はもう絶版になっていますが、Amazonで調べたら2007年5月4日現在で古本が5冊ありました。それから、この方の著書にはもう1冊アルプス地方の村に関する本として、「中世東アルプス旅日記 1485・1486・1487(筑摩書房 1987)」があります。これは、15世紀にアルプスの村を訪れた司教秘書のイタリア人が見たアルプス山中の人々の暮らしを書いた本です。この本もすでに絶版ですが、2007年5月4日現在でAmazonに3冊の古本がありました。

また、著者の舟田詠子さんは「舟田詠子のパンのページ」という公式ホームページもお持ちです。このHPにはパンのお話しのほか、その後のマリア・ルカウ村のことも書いてありますよ。



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