今年はお正月に有馬温泉を訪れ、「花小宿」の年初の料理を堪能してきました。まず夕食は全体にいろいろなところが新年の装いになっていましたが、ボリューム面でふだんとはっきり違う点としては、焼き物が魚(今回は身の厚い甘鯛の塩麹漬け)だけでなくて、但馬牛とイベリコ豚も付いていました。また面白かった点としては、八寸の中にくわいのせんべいがあったところに目が留まりました。このせんべい、とても好みの味です。また、同じく八寸に入っている定番の古代チーズはいつもとちょっと違って、クルミ入りになっていました。
それと、この日の「花小宿」には常連のお客さんが揃っていたため、知らない人同士でも気軽に会話ができて、なんだか「にっぽん丸」や「飛鳥II」の中みたいな雰囲気がありました。しかもお正月をこの宿で過ごす人たちだけあって、みなさんおいしいものがあるところをよくご存知です。おかげで今後の旅行のヒントをたくさんいただきました。
夕食のあとは、「花小宿」の玄関先のベンチに猫が座っているのを見つけました。いつもこの宿の近くを闊歩している猫です。で、カメラを向けたらこの猫は、前足を伸ばしでポーズをとってくれました。
そして翌日の朝食は、待望のおせち付きです。まず、お重はとてもコンパクトなものながら、その蓋を開けると数の子、鮑、紅白の蒲鉾、鴨ロース、海老、伊達巻、鰆の西京焼き、卵の黄身の味噌漬け、からすみ、黒豆、そして大根と人参を器用に結んだものがいっぱいに入っていました。また、これらあは作り置きではないようで、味付けは通常のおせちのように濃い目ではなく、会席のような感じになっていました。 農村の家屋みたいな器には、大根で作った羽子板などが入っていました。また、そこから紅色のこんにゃくを食べたら、その下には大根でできた枡があって、その枡には筍とわかめが入っていました。これは楽しいですね。あと、焼き物の籠には大きな甘鯛と椎茸の料理、そして薄く切った蓮根の酢漬けが盛ってありました。見た目からしてめでたい感じがあります。 お雑煮は白味噌で、餅はやや大きめになっていました。出汁巻きは蟹入りで、赤蕪の漬物はバラの花みたいにしてありました。
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